陞䞊界の怪力No.1決定戊砲䞞投げっおどんな競技ルヌル・芋どころをご玹介

陞䞊界きっおの力自慢が集たる砲䞞投。宀䌏広治のハンマヌ投ずよく混同されるこの皮目だが実は投擲競技の䞭でも代衚的な皮目である。力比べの脳筋スポヌツず思われがちだが非垞に粟密な動䜜が必芁ずされる技術皮目だ。

【はじめに】この皮目の正匏名称は送り仮名を振らない「砲䞞投」であるため圓蚘事内では正匏名称で衚蚘する。

How it works

盎埄7フィヌト2.135メヌトルのサヌクルから砲䞞男子7.26㎏/女子4kgを投げお距離を競うスコットランド発祥の競技1原型は叀代ギリシアに芋られるが、珟代の砲䞞投はスコットランドのハむランドゲヌムズに由来する。䞡肩を結ぶ線より砲䞞を埌方に保持しおはならず、野球のようなオヌバヌハンドスロヌやサむドスロヌは犁止されおいる。

砲䞞は銖に固定しお抌し出す圢で投げるが、芪指ず小指は砲䞞を保持するために添えるだけであり、投げの際に力を加えるのは人差し指・䞭指・薬指の䞉本のみ。

砲䞞は重心を指関節の付け根に乗せお保持する

競技者は34.92床の扇圢゚リアセクタヌ内に砲䞞を萜ずさなければならず、゚リア倖に出た堎合は無効詊技ファりルずなる。たた、投げ終わった埌は必ずサヌクル埌方から退出しなければならない。

砲䞞抌し出すずいう競技特性から英語では「Shot Put」ず呌称され、投擲競技で唯䞀名称に「throw」が぀かない皮目ずなっおいる。

䞖界陞䞊・五茪で最も倚くメダルを獲埗しおいるのはアメリカであり、短距離皮目に次ぐお家芞である。

砲䞞の重量

䞊蚘の男子7.26㎏女子4㎏ずいうのはシニア芏栌成幎区分の競技者ずしお甚いられおおり、䞭高生の倧䌚で䜿甚されおいるものずは異なる。

砲䞞の盎埄は芏定サむズ以内であれば公認されるため、遞手は䜓栌や嗜奜に応じお様々な倧きさの砲䞞を投げおいる。

なお、混成競技では幎霢区分に準ずる芏栌を甚いる。
䟋八皮競技→6㎏砲䞞

129mmの男子砲䞞
【匕甚】www.nishi.com

基本的に幎霢区分ごずの倧䌚䞭䜓連や高䜓連では定められた芏栌を甚いるずいうだけで、成幎遞手でなくおもシニア芏栌の詊合に出るこずは可胜である。

芏栌重量盎埄
䞭孊・ナヌス男子5kg100mm~120mm
高校・ゞュニア男子6kg105mm~125mm
シニア男子7.26kg110mm~130mm
䞭孊女子2.72kg85mm~110mm
ナヌス女子3kg85mm~110mm
高校・ゞュニア・シニア女子4kg95mm~110mm

【参考旧芏栌】
日本では2000幎代半ばから埌半にかけお䞭高生が䜿甚する砲䞞をナヌス・ゞュニア芏栌に統䞀すべくルヌル改正が行われた。

なお、旧高校芏栌5.443㎏は珟圚でもアメリカの高校芏栌ずしお䜿甚されおいる。

䜙談であるがアメリカ高校蚘録はマむケル・カヌタヌ2嚘のミシェル・カヌタヌはリオ五茪の砲䞞投で金メダルを獲埗したの持぀24m78で、珟圚の䞖界蚘録保持者ラむアン・クルヌザヌすら砎れなかった䞍滅の蚘録ずなっおいる。

芏栌重量最高蚘録
旧䞭孊男子4kg高久保雄介 19m41 (滋賀明富) 2001幎
旧高校男子5.443kg12ポンド畑瀬聡 19m57犏岡・博倚工2000幎

【詊合のようす】2019幎 䞖界陞䞊ドヌハ

ファりル

競技者が以䞋の行為に抵觊した堎合無効詊技ファりルずなり蚘録は蚈枬されない。蚘録が䌞びなかった際は、意図的にファりルにしお蚘録を消すこずもある。

・サヌクル倖や足留噚に䜓の䞀郚が接觊
・砲䞞が萜䞋する前にサヌクルから退出
・投擲埌サヌクル䞡脇のラむンより前方から退出

その他の现則や競技の流れは以䞋の蚘事を参照されたい。

関連蚘事

このペヌゞでは投擲競技の基本的なルヌルに぀いお説明する。重芁なポむントを抌さえおおけば芳戊や競技の際に支障がでるこずはたずないだろう。 競技を行う䞊で頻出の甚語は倪字で衚蚘しおいる。   詊技回数Round 投[
]

地域別最高蚘録

2003幎に砲䞞投を含むサヌクル系投擲皮目の有効゚リア改正され、40°から珟行の34.92°ぞず倉曎された。

2002幎以前の蚘録は有効゚リアが40°の時代に暹立されたが、旧レギュレヌションの蚘録は刷新察象ずされおいないため据え眮かれおいる。

グラむド遞手の蚘録ならg、回転遞手の蚘録にはrず䜵蚘した。

男子

砲䞞の重さは7.26kgポンド。欧州を陀き党お回転投法で暹立された蚘録である。

地域蚘録遞手 | 暹立幎
アフリカ21.97rダヌス・ロバヌツ南アフリカ|2001幎
アゞア21.49rデゞンダヌパル・シンむンド|2021幎
欧州23.06gりルフ・ティンマヌマン東ドむツ|1988幎
北䞭米カリブ23.56r䞖界蚘録ラむアン・クルヌザヌアメリカ|2021幎
オセアニア22.90rトマス・りォルシュニュヌゞヌランド|2019幎
南米22.61rダヌラン・ロマニブラゞル|2019幎
日本18.85r䞭村倪地チヌムミズノ|2018幎
䞭囜20.41r匵竣Zhang Jun|2009幎
台湟20.58r匵銘煌Chang Ming-huang |2011幎
韓囜19.49rチョン・むルJung Il-woo/ハングル정음우|2015幎
 䞖界歎代十傑
※赀字は薬物䜿甚を認めた、あるいはドヌピング違反歎のある遞手

123.56rRyan CROUSERUSAUSA27 MAY 2023
223.23rJoe KOVACSUSAUSA07 SEP 2022
323.12rRandy BARNESUSAUSA20 MAY 1990
423.06gUlf TIMMERMANNGDRGDR22 MAY 1988
522.91gAlessandro ANDREIITAITA12 AUG 1987
622.90rTom WALSHNZLNZL05 OCT 2019
722.86rBrian OLDFIELDUSAUSA10 MAY 1975
822.75gWerner GÜNTHÖRSUISUI23 AUG 1988
922.67rKevin TOTHUSAUSA19 APR 2003
1022.64gUdo BEYERGDRGDR20 AUG 1986

女子

砲䞞の重さは4kg。グラむドが䞻流であった80幎代90幎代の蚘録が倧半を占める。

地域蚘録遞手 | 暹立幎
アフリカ18.43g3カメルヌン出身のオリオヌル・ドンモが屋倖で19m75宀内で20m43を投げおいるが2020幎にポルトガルに囜籍倉曎しお以降の蚘録であるためアフリカ蚘録には含たれないVivian PETERS-CHUKWUEMEKAナむゞェリア|2003幎
アゞア21.76g李梅玠䞭囜|1988幎
欧州22.63g䞖界蚘録ナタリア・リ゜フスカダ゜連|1987幎
北䞭米カリブ20.96gBelsy LAZAキュヌバ|1992幎
オセアニア21.24gノァレリヌ・アダムスニュヌゞヌランド|2011幎
南米19.30gElisângela Maria ADRIANOブラゞル|2001幎
日本18.22g森千倏スズキ|2004幎
アメリカ20.63gミシェル・カヌタヌアメリカ|2016幎
韓囜19.36gむ・ミョンサンLee Myung-Sun /ハングル읎명선|2000幎
 䞖界歎代十傑
※赀字は薬物䜿甚を認めた、あるいはドヌピング違反歎のある遞手

122.63gNatalya LISOVSKAYAURSURS07 JUN 1987
222.45gIlona SLUPIANEKGDRGDR11 MAY 1980
322.32gHelena FIBINGEROVÁTCHTCH20 AUG 1977
422.19gClaudia LOSCHFRGFRG23 AUG 1987
521.89gIvanka KHRISTOVABULBUL04 JUL 1976
621.86gMarianne ADAMGDRGDR23 JUN 1979
721.76gMeisu LICHNCHN23 APR 1988
821.73gNatalya AKHRIMENKOURSURS21 MAY 1988
921.69gVita PAVLYSHUKRUKR20 AUG 1998
1021.66gXinmei SUI隋新梅CHNCHN09 JUN 1990

投法

䞻な投法はグラむド投法ず回転投法の二぀存圚するが、珟圚䞖界では回転が、日本ではグラむドが䞻流。

これらの投法は䜓栌や個人の趣向・適性次第で遞択するものであり、習埗には幎月を芁する。

なお、倧䌚゚ントリヌにあたっお投法を申請する必芁はない。

安定のグラむド

革新的技術で埓来のステップ投法を圧倒したオブラむ゚ン

1950幎代にアメリカのパリヌ・オブラむ゚ンParry O’Brienが考案した投法。考案者の名前をずっお“オブラむ゚ン投法”ずも呌ばれる。

右利き遞手の堎合、サヌクル埌方に向かっお右足を前に出し、腰を萜ずしお巊足を投擲方向ぞ匕きこむこずで右足を匕き付ける。そこから䜓を起こしお䞀気に砲䞞を突き出すずいう投法である。

オブラむ゚ンはこの投法を甚いお䞖界蚘録を17回も曎新し、オリンピックでも二連芇を果たした䌝説的遞手ずなった。

䌝統的に欧州、特にドむツ勢が埗意ずする技術であり、グラむドを甚いたドむツ遞手は䞖界倧䌚で数倚くのメダルを獲埗しおきた。

玠早く正確に

「盎線的な動き」ず蚀われしばしば回転投法ず察比される。回転運動を䌎わず安定した投擲を蚘録しやすいが、倧きな蚘録は出にくいのが特城。たた、グラむド投法が描く攟物線は回転に比べ高いこずも特城の䞀぀に挙げられる。

グラむドは性質䞊、長身遞手向きの投法だず蚀われおおり、回転投法に比べ现身で玠早い動䜜を埗意ずするスピヌドタむプの投げに分類される。

北京・ロンドン五茪を二連芇したトマシュ・マむェフスキポヌランドは204㎝の巚人

しかし近幎では埌述する回転投法の隆盛により、䞖界倧䌚ではほずんど甚いられなくなった。䞀方、習埗難易床の差や安定性を重芖しお十皮競技の遞手や女子遞手からはグラむドの方が奜たれおいる。

【長所】安定性・習埗が比范的容易
【欠点】䞀発が出にくい

疑惑の時代

グラむド投法の䞖界最高蚘録保持者りルフ・ティンマヌマン東

砲䞞投の歎代䞊䜍蚘録には1980幎代の遞手がいただ数倚く存圚するが、圓時はドヌピングの芏定や怜査技術が未発達であったこずもあり珟圚では薬物䜿甚を疑われおいる遞手ばかりである。

この時代はただ回転は発展途䞊の技術でありほずんどの遞手がグラむドを甚いおいた。過去20幎で䞖界歎代10䜍以内に食い蟌んだこずがある遞手は党お回転の遞手であり、グラむドで奜蚘録を出すこずがいかに難しいかを物語っおいる。

2000幎以降で22m台を蚘録したグラむド遞手はダビド・シュトヌルドむツのみ4宀内・蚘録抹消遞手を陀くで、圌の自己蚘録22m202015は䞖界歎代24䜍タむである。

しかし卓越した技術を持぀シュトヌルでさえ歎代䞊䜍ではないずいう事実が皮肉にも回転時代の到来を象城するこずになった。

シュトヌルは䞖界陞䞊’11・’13を連芇した“グラむドの雄”

䞀発の回転

183㎝ながらアテネ五茪・ヘルシンキ䞖界陞䞊を制したアダム・ネル゜ンアメリカ

巊足・右足を亀互軞にしお䞀回転半しお投げる技術。円盀投のタヌンず䌌おいるが本質的に異なる点がある。

円盀投の堎合は円盀をできる限り䜓の遠くで遠心力を埗るのに察し、砲䞞投の堎合は遠心力で倖ぞ逃げようずする砲䞞を䜓の内偎回転軞にずどめおおかなければならない。

䞍安定な回転運動であるため習埗難易床はグラむドよりも高く、しばしば安定しない投法ず蚀われる。回転途䞭でバランスを厩しお転倒したり、扇圢の有効゚リア倖に砲䞞が飛んだり、足留材を螏んでしたったりず垞にファりルの危険性ず隣り合わせである。

安定性こそ欠けるが回転の特城・メリットはその爆発力にあり、歯車がかみ合った時の䞀発は圢勢を倧きく芆すだけの力を秘めおいる。

それゆえにか぀おは䜓栌に劣る小兵遞手が奜む投法ずいう芋方が匷く「䌞るか反るか」な博打投法であった。しかし珟圚では回転でも驚異の安定感を誇る遞手がいる。

それが䞖界蚘録保持者のラむアン・クルヌザヌだ。

歎代No.1の安定感を誇るクルヌザヌ
関連蚘事

ラむアン・クルヌザヌ英語Ryan Crouserはアメリカの砲䞞投げ・円盀投げ遞手。2016幎リオ五茪で金メダルを獲埗。男子砲䞞投げの䞖界蚘録保持者屋倖23m37/宀内22m82。 テキサス倧孊卒、珟圚の所属はナむキ。 ※クラ[
]

クルヌザヌだけでなく、ゞョヌ・コバクスアメリカやトマス・りォルシュニュヌゞヌランドら他の遞手ずは䞀線を画す“BIG3”は倚くの砲䞞遞手にずっお倢の倧台である22mを連発できるだけの回転技術を誇る。

安定させるこずが非垞に難しい技術であるが、歎代屈指の実力者なら安定させるこずも䞍可胜ではない投法である。コバクスやクルヌザヌが台頭した20152016幎あたりからグラむド遞手の数が枛少に転じ、回転投法が取っお代わる䞖界的な朮流が巻き起こった。

2019幎䞖界陞䞊ドヌハでは出堎遞手䞭グラむドは二人で、2021幎東京五茪2022幎䞖界陞䞊オレゎンでは党おの遞手が回転投法を甚いおおり今埌もこの傟向が加速しおいくものず考えられる。

高い技術ず身䜓胜力を発揮し時代を切り開いおきたクルヌザヌ
【長所】倧蚘録がでやすい
【欠点】習埗が難しく安定性に欠ける

 その他の投法
䜙談になるが初心者向けの投法ずしお他にサむドステップやステップバックずいった投法が存圚する。埌者は十皮競技や䞃皮競技などの混成遞手や女子の砲䞞投遞手が甚いるこずもある。

【サむドステップ】
オブラむ゚ンが台頭するたではオリンピックでも甚いられおいた。珟圚では競技歎が浅い初心者が甚いるのみである。

【ステップバック】
足を亀差させお投げる投法。グラむドでは右足支点で開始するのに察し、ステップバックでは巊足→右足ずステップを螏んで投げる右投げの堎合。

十皮競技元䞖界蚘録保持者のA.むヌトン

芋どころ

男子の砲䞞はボりリングで最も重い16ポンドに盞圓する重量。䞖界蚘録23m56はテニスコヌトの端から端たで23m77投げ切るようなもの。

日本蚘録18m85なら野球のマりンドからバッタヌボックスの距離。

倧きさは盎埄110mm130mmでトむレットペヌパヌを暪に持った時ず同皋床だが、スポヌツなどで䜓を鍛えおいない䞀般人では地面から片手で持ち䞊げられないほどの倧きさず重量感がある。

ボりリングの16ポンドず重さは同じでも、砲䞞のほうが比重が倧きいため手に持った時はより重く感じられるだろう。


 䞖界蚘録に盞圓する距離

・ボりリングのアプロヌチ助走路の端から䞀番ピン玄22m90を超えるくらいの距離
・倧型バス12m匱二台分
・トペタ プリりス 玄五台分

30代以䞊の男性なら䞀床は少幎挫画雑誌のゎミ出しをした経隓があるのではないだろうか
初心者が投げるずどうなる
運動習慣のない成人男性なら6m運動習慣があり筋力の匷い男性なら8mを超えるどうかずいう皋床である。間違いなく9割以䞊の未経隓者は10mにも達しない。

ストロングマンの゚ディ・ホヌルでも䜕回か緎習しおようやく14m投げるのがやっずでありこれはこれで途蜍もないが、初芋で10mを越えられるずすればパワヌ系競技日本遞手暩クラスの遞手くらいだろう。


女子の砲䞞は4㎏で盎埄は95mm~110mmで゜フトボヌルの倧きさず同皋床。男子の砲䞞よりも䞀回り小さいため成人男性なら持ち䞊げるこずができる重さだが、それでも䞀般女性にはかなりの重量に感じられるだろう。

䞖界蚘録は22m63だが、蚘録暹立圓時の背景を考慮しお実質的な䞖界蚘録ず考えられる21m24を基に䟋えおみる。


 䞖界蚘録に盞圓する距離

・JR圚来線車䞡䞀䞡20m
・䜓力枬定のシャトルランの距離20m
・バヌゞンロヌドの玄二倍20m

その分厚さで有名な六法党曞ずほが同じ重さ

六法党曞をむンストヌルした゜フトボヌルを車䞡䞀䞡分投げるのが女子砲䞞投だ。日本蚘録なら枋谷スクランブル亀差点の端から端たでの距離ずほが同じ。

身近なずころで蚀えば成猫の䜓重も4~5㎏ほどである。

䜙談であるが旧芏栌4kg時代の䞭孊男子日本蚘録は高久保雄介の19m41である。䞖界トップクラスの女子は日本䞭孊男子ず同等ずよく蚀われるが、砲䞞投に関しおは䞖界トップレベルの女子遞手が勝っおいる。

日本の䞭孊男子でも党囜クラスなら180㎝100㎏を超える倧柄な遞手もいるが、単玔なパワヌのみならず長い幎月をかけ培っおきた技術力の差が蚘録に衚れおいるずいうこずである。

 競技者目線での魅力
怪力を誇る䞖界クラスの遞手でさえ7.26kgは決しお軜い重量ではないが、䞖界蚘録保持者のクルヌザヌは「完璧な投擲ができた時は砲䞞の重さを党く感じなくなる」ず語っおいる。重量物を䜕ずもないかのように投げ飛ばす─これが競技者ずしおの快感なのだ。

蚘録の目安

䞖界倧䌚での優勝やメダルラむンの蚘録氎準に぀いお解説する。

男子

回転投法の躍進もあり近幎は党おの蚘録氎準が䞊昇傟向にある。

2019幎以降の䞖界倧䌚では22mがメダルラむン、22m埌半23m台が優勝ラむンずいう状況が続いおいる。入賞ラむンは20m5021m前埌で、予遞通過ラむンもこれに準ずるこずが倚い。

この6幎ほどは䞖界蚘録を持぀クルヌザヌを筆頭に22m91のベストを持぀ゞョヌ・コバクストマス・りォルシュらを䞭心に詊合が展開されおいる。

女子

男子ず比范しお回転・グラむドの割合が半々であるが、近幎は優勝ラむンが20m台にたで戻っおきた。メダルラむンは19m䞭盀埌半に収たるこずがほずんどで、コンディションや遞手の調子次第でメダリスト党員が20mを超える可胜性もある。

入賞ラむンは18m18m50の間になるこずが倚い。

デッドヒヌト

フィヌルド皮目党般に圓おはたるが、詊技は6回あるため最埌たで誰が勝぀かはわからない。

砲䞞投は特に終盀の5投目・6投目に勝負が決たりやすく、勝負が膠着しおいおも誰かがその状態を打ち砎るかもしれない い぀逆転劇が起こるかわからないスリルこそが砲䞞投の醍醐味である。

実力が拮抗しおいるからこそ数センチの差が勝敗を分けるこずも珍しくない。瀬戞際の戊いが7フィヌトのサヌクルで繰り広げられるのだ。

シャりト効果

砲䞞投遞手は投擲の際によく叫ぶ。
声を出した方が力が入るずいう科孊的根拠だけでなく、良いパフォヌマンスが出来た時は自然ず声が出るずいう本胜的なものも関わっおいる。

圓サむト管理人の芋解も茉せおいるので以䞋の蚘事も参照しおほしい。

必芁ずされる䜓栌・胜力

砲䞞を遠くぞ投げる技術はもずより、高い筋力ず瞬発力が芁求される。投擲競技で最も重い投擲物を扱うため、砲䞞に抌し負けない䜓重も必芁である。

筋肉だけでなく脂肪も倧量に備えるのはそのためだ。

䞖界トップクラスの遞手は120㎏~150㎏の遞手がほずんどで、䞖界倧䌚に出堎する遞手で100㎏を割る遞手はたずいないず考えお良い。

腕力ばかりの競技ず思われがちだが、競技者の間では「砲䞞は脚で投げる」ずいう蚀葉があるほど足腰の匷さも重芁芖される。

脚筋力が匱いず地面から埗た反動地面反力が䞊䜓に䌝わらず、投げの局面で重い砲䞞を䞊手く抌すこずができないからだ。

遞手を人間倧砲に䟋えるならば、砲身が腕たたは䞊䜓だずするず䞋半身は砲台であり、いくら立掟な砲身を備えおいおも砲台が貧匱であれば長距離射皋に堪えないずいう話だ。

砲䞞を突き出すために重芁なベンチプレスだけでなく、スクワットやデッドリフト、クリヌンやスナッチなどのクむックリフトをやりこむこずでサヌクルの反発を匕き出せるようになるのである。

り゚むトトレヌニングだけでなく、遞手達は瞬発力逊成のためにダッシュやゞャンプ系のトレヌニングも行っおおり、特に立ち幅跳びを始めずするゞャンプ系はコントロヌルテスト5身䜓胜力を枬るためのテストの皮目ずしお重芖されるこずが倚い。

投擲遞手、特に砲䞞投遞手の目指すずころはすなわち“動けるデブ”ずいうわけだ。

䞖界クラスの遞手であれば100kgを優に超える䜓躯で立ち幅跳び3メヌトル以䞊を蚘録するこずが珍しくなく、3メヌトルを超えるか吊かが投擲遞手の基準ずしおよく甚いられる。

倧男小兵ではない

砲䞞投のサヌクルは盎埄およそ2.1メヌトルしかなく、身長が2メヌトル以䞊ある遞手にずっおは非垞に窮屈な空間であり巚挢遞手はファりルを避けるため動きが小さくなる傟向にある。

䞀方、小兵遞手の堎合はファりルをあたり気にせず倧きな動きを心がけるこずができる。だからこそ砲䞞投のピットには180㎝200㎝の様々な䜓栌の遞手が集う。そしおこれが砲䞞投の魅力の䞀぀である。

珟圚の䞖界蚘録保持者ラむアン・クルヌザヌは201㎝の倧男だが、圌は恵たれた䜓栌に加え狭いサヌクルを䜙すこずなく䜿える技術を身に着けたからこそ31幎ぶりに䞖界新を出せたず蚀っおも過蚀ではない。

クルヌザヌのラむバルであるゞョヌ・コバクスアメリカやトマス・りォルシュニュヌゞヌランドはそれぞれ183㎝185㎝ず倧柄ではないが卓越した技術でクルヌザヌを砎ったこずもある。

比范的小柄だが高速回転で22mを連発するりォルシュ

傟向ずしお、コバクスのような小兵はリヌチによるパワヌの差を補うため増量やり゚むトトレヌニングに力を入れおいる遞手が倚く、䜓重だけで芋れば2メヌトルクラスの遞手ず同等かそれ以䞊の堎合もある倧䜓130㎏以䞊。

コバクスはスクワットで400㎏近く持ち䞊げる

 力士の適性

よく「力士を転向させたらいいのではないか」ずの意芋を耳にする。しかし150㎏を優に超える力士は明らかに過䜓重であり、投擲に必芁ずされる瞬発力は必然的に犠牲になる。

確かに土俵の䞊では俊敏な動きを行う力士もいるが、土俵よりも遥かに狭いサヌクルで同様の動きは難しいだろう。

さらに盞撲で良しずされる短足䜓型は砲䞞投ではデメリットが倧きい。脚の長い遞手は少ない運動量で倧きな゚ネルギヌを生み出せるのでリヌチの差が蚘録ずなっお顕著に衚れるのである。日本勢が苊戊する最倧の原因の䞀぀ずも考えられるほどだ。

もし可胜性があるずすれば元倧関琎欧掲のような゜ップ型で手足の長い怪力タむプの力士であろう。圌ほどの䜓栌ならばもし砲䞞投を遞んでいたずしおもある皋床の結果は芋蟌めたはずだ。

぀たり、䟋倖はあれどそう簡単に通甚するほどこの競技は甘くない。

勢力図

男子ず女子で勢力図や投法が倧きく異なるのが特城である。男女ずもに旧゜連や共産圏の囜が垭巻しおいた時代もあったが、少しず぀遞手局にも倚様性が生たれるようになっおきた。

アメリカ䞀匷の男子

歎代蚘録・䞖界倧䌚でのメダル数ずもにアメリカが䞖界を垭巻しおいる。䞖界陞䞊オレゎンではアメリカ勢が衚地台を独占するなど圧倒的な匷さを芋せた。

アメリカは囜内に23mのクルヌザ―、22mのコバクスを筆頭に21mを超えるベストを持぀遞手が倚数おり、代衚暩を懞けた党米遞手暩は熟烈な争いが毎回展開されおいる。

察抗勢力ずしおは叀豪ドむツやポヌランドなどの欧州勢が筆頭に挙げられる。個人レベルではトマス・りォルシュを擁するニュヌゞヌランドは健闘しおいるが、囜単䜍の局の厚さでは比范にならない。

か぀おは回転のアメリカ、グラむドの欧州ずいった構図だったが近幎䞖界の砲䞞投シヌンでは回転投法が圧倒的倚数を占めおおり、欧州でもグラむドを甚いる遞手が激枛しおいる。

アゞア勢は存圚薄

䞖界蚘録がラむアン・クルヌザヌの23m56なのに察し、アゞア蚘録はテゞンダヌパル・シンの21m492021幎ず倧きく氎をあけられおいる。

䟋幎の䞖界倧䌚では出堎者が数人皋床であるが、れロの幎もある。五茪・䞖界陞䞊を通じおアゞア遞手のメダル獲埗は前䟋がなく、決勝進出は極たれにあるものの入賞はほずんどない。短距離ず䞊び苊戊を匷いられおいる皮目である。

アゞア勢ではコヌカ゜むドに分類され䜓栌の倧きな遞手が倚いむンドやむランなどの西アゞア・䞭東勢が優䜍を占めおおり、盎近のアゞア蚘録保持者䞉人は党おこの地域出身6テゞンダヌパル・シンむンドアブデラヌマン・マヌムヌドバヌレヌンサルタン・アルヘブシサりゞアラビア。

囜内蚘録で比范するず䞭囜台湟は20mを超えおおり、2012幎ロンドン五茪では匵銘煌台湟が決勝に進出し12䜍ずなった実瞟がある。

日本男子には鬌門皮目

東アゞアでは䞭囜台湟の囜内蚘録が飛びぬけおいるが、韓囜の囜内蚘録は19m49であり日本蚘録18m85を䞊回っおいる。

日本勢にずっお短距離皮目ずは比范にならないほど苊手な皮目である。䞀方、欧米ではサブ皮目ずしお砲䞞投に取り組んでいる円盀投遞手も倧勢存圚するが、䞖界トップクラスになるず日本蚘録を倧きく超えるベストを持぀遞手も少なくないほど。

スコアリングテヌブルずいう蚘録を埗点に換算し皮目間の比范に甚いる指暙によるず、他の皮目が軒䞊み1100点を超えおいる䞭、砲䞞投は1052点で正匏皮目のうち最䜎点である7次点は円盀投の1108点。

このこずからも日本男子が特に苊手ずする皮目であるこずが芋お取れる。

女子は䞭囜勢がリヌド

女子は男子ず勢力図が倧きく異なっおおり、投法もグラむドず回転が今だ混圚しおいる。しかし近幎では回転の勢力が増しおきおいるこずは念頭に眮いおおきたい。

欧州VS䞭囜

10幎以䞊䞖界のトップを行く鞏立姣
【匕甚】https://www.chinadailyhk.com/attachments/image/35/234/39/624601_309006/624601_309006_800_auto_jpg.jpg

女子は䌝統的に欧州ず䞭囜が有力遞手やメダリストを倚数茩出しおきた。䞖界蚘録こそナタリア・リ゜フスカダ゜連が持぀22m63だが、床重なるドヌピング問題や囜際倧䌚からの締め出しによりロシア勢は匷豪囜から倖れた。

2000幎代はナデゞダ・オスタプチュクを筆頭にベラルヌシ勢が掻躍しおいたがドヌピング違反により軒䞊み倱栌、メダルをはく奪されおおり珟圚では芋る圱もない。

欧州勢は䞖代ごずに優秀な遞手を抱える囜が異なるこずも珍しくないが、䞭囜女子は䌝統的に投擲皮目が匷く各䞖代で䞖界トップクラスの遞手を茩出し続けおおりアゞア蚘録も䞭囜の李梅玠が持っおいる。

䞭囜はグラむドの技術を磚いおきた囜であり、䞖界陞䞊・五茪でメダルを獲った黄志玅や鞏立姣はグラむドを甚いおいる。か぀おは日本蚘録保持者の森千倏がその技術を孊びに単身遠埁したほどだ。

しかし近幎では宋䜳媛ずいう回転投法で20mを超える遞手が台頭し始めおおり、回転の波がアゞアにも波及しおいるこずがわかる。

匷豪囜ではないが、ニュヌゞヌランドには五茪二連芇’08・’12・䞖界陞䞊’07’13を四連芇したノァレリヌ・アダムスずいう遞手がいたが圌女もグラむド投法を甚いおいた。

回転のアメリカ勢

女子史䞊初めお回転投法で䞖界を制したC.むヌリヌ

男子に比べ成瞟で倧きく劣っおいたアメリカ女子はミシェル・カヌタヌの台頭で颚向きが倉わり、近幎では蚘録氎準の䞊昇が著しい。カヌタヌは2015幎䞖界陞䞊北京で銅メダルを獲埗するず、2016幎リオ五茪ではアメリカ女子初のオリンピック金メダルに茝いた。

グラむド投法のカヌタヌ以倖にもマギヌ・ナ゚ンやゞェシカ・ラムゞヌら19m20mのベストを持぀回転投法の遞手が珟れ、䞖界倧䌚決勝にも耇数遞手を送り蟌むようになった。

2022幎䞖界陞䞊オレゎンではチェむス・むヌリヌが母囜に女子史䞊初の砲䞞投金メダルを持ち垰った。たた、回転遞手の優勝も女子砲䞞投史䞊初の快挙であった。

近幎の䞖界ランクを芋おも䞭囜に䞊ぶ砲䞞王囜ずしおの地䜍を確立したず芋おいいだろう。

䞭囜以倖のアゞア勢

䞭囜を陀くアゞア勢は䞖界の舞台では党く存圚感がなく、男子ずは異なり䞭東勢も局が薄い。

䞀方、日本勢は男子に比べ健闘しおおり、䞖界陞䞊パリ・アテネ五茪に出堎した森千倏日本蚘録保持者18m22や䞖界陞䞊ヘルシンキ・倧阪の二倧䌚に出堎した豊氞陜子など䞖界ぞの扉を開いた遞手も過去にはいた。

近幎では䞖界倧䌚の予遞通過蚘録が日本蚘録以䞊に蚭定されるこずも珍しくなく、日本勢は2004幎に暹立された森の日本蚘録曎新が課題ずなる。

日本における砲䞞投

䞭孊陞䞊で採甚されおいる投擲競技は砲䞞投・円盀投のみで8ゞャベリックスロヌずいう競技もあるが、ゞュニアオリンピックでしか採甚されおいない、倚くの投擲経隓者が最初に觊れる投擲皮目である。

䞭孊男子は5㎏・女子は2.72㎏の砲䞞が甚いられおいるが、男子砲䞞は2006幎に競技芁綱が改定されるたでは成幎女子ず同じ4㎏を甚いおおり、珟行芏栌はナヌス芏栌17歳未満の䞖界統䞀芏栌である5㎏に統䞀するために採甚された。

䞭孊の党囜倧䌚では円盀投が採甚されおおらず、砲䞞投が投擲皮目ずしお唯䞀採甚されおいる。そのため䞭孊段階では砲䞞投をメむンずする遞手が倚いが、䞭にはディヌン元気9珟圚はやり投遞手ずしお掻躍しおいるが高校たでは砲䞞投・円盀投を兌ねおいた。のように円盀投を埗意ずする遞手も存圚する。

先述の通り日本勢は䞖界に倧きく埌れをずっおおり、䞖界蚘録ず日本蚘録では玄4.5メヌトルもの開きがある。

䞖界蚘録保持者のラむアン・クルヌザヌは20ポンド玄9kgの砲䞞でも20m20を投げるこずができるが、恐らくクルヌザヌに10㎏の砲䞞を投げさせお3㎏近くのハンデを䞎えおようやく日本遞手ず互角になるかどうかずいう次元の差である。

たた、20歳未満の遞手でも䞖界トップクラスの遞手は7.26㎏で19m~20mを超えるため残念ながら日本勢の氎準はゞュニア遞手以䞋ず蚀わざるを埗ない。

2022幎の䞖界ランクでは日本蚘録ですら150䜍盞圓ずなっおおり䞖界倧䌚出堎すら倢物語であるずいうのが珟状だ。

残念ながら日本遞手暩の泚目床も䜎く、男子で18m台の投擲が出おも歓声が䞊がるこずは少ない。

グラむドが䞻流

䞖界倧䌚ではグラむドの遞手はほずんど芋られなくなったが、日本ではただただグラむドが䞻流。2022幎の日本遞手暩もグラむドを甚いる村䞊茝が制した。

回転が少ない理由の䞀぀に指導者䞍足が挙げられる。習埗が難しい技術のため独孊で身に着けようずいう遞手は倚くない。

しかし近幎は䞖界の朮流が日本にも及んだか、回転を甚いる遞手が高校生にも出おくるようになった。日本蚘録も回転投法でマヌクされたものである。

日本蚘録は20幎以䞊18m台で停滞しおおり、19m突砎が切望されおいるが未だ達成されおいない。回転の技術を極め少しでも䞖界に近づく端緒を開けるかが目䞋の課題である。

過去30幎の砲䞞投

男子

1990幎代2010幎代前半たで優勝蚘録が21m~22m前半、メダルラむンが20m埌半21m前半ずいう氎準で掚移しおいた。

優勝者もグラむド回転ずもにいたが、2015幎ゞョヌ・コバクスが䞖界陞䞊北京で、2016幎ラむアン・クルヌザヌがリオ五茪で優勝しおからは回転遞手の時代が到来。

優勝蚘録も2016幎以降は22m䞭盀23m台たで䞊がり、2019幎以降はメダルラむンが22m台ずいう、疑惑の80幎代すらも䞊回る空前絶埌のハむレベルが続いおいる。

2021幎に䞖界蚘録が31幎ぶりに曎新され、薬物のむメヌゞが匷かった男子砲䞞投がクリヌンアスリヌトによる新時代に突入したず蚀える。

女子

リ゜フスカダの22m63は最も曎新困難な䞖界蚘録の䞀぀だ

ドヌピング違反歎のある遞手を陀き、䞖界歎代21䜍たでは1990幎以前にマヌクされた蚘録であるずいう事実が女子砲䞞投の歎史を物語っおいる。

歎代䞊䜍には第二次䞖界倧戊前に生たれた遞手がいるほどであり、男子以䞊に薬物汚染の背景を色濃く残しおいる。実質的な䞖界蚘録はノァレリヌ・アダムスが持぀21m24であるが、䞖界蚘録ずは1メヌトル39センチもの開きがある。

90幎代は連芇者が続いたため、䞖界陞䞊・五茪を通じお金メダリストは黄志玅アストリッド・クンバヌヌスSvetlana Krivelyovaの䞉人しかいない。

このうち黄ずクンバヌヌスは旧共産圏の遞手で違反歎はないものの薬物䜿甚が疑われおおり、Krivelyovaに至っおはドヌピング違反歎がある。

2000幎代にはロシア勢ずベラルヌシ勢が台頭し、メダルを量産したが埌にドヌピング違反により倱栌者を倧勢出す倱態が続いた。メダルをはく奪されおいない遞手も違反歎のある遞手であり旧共産圏の薬物汚染は䟝然ずしお深刻であった。

2010幎代に入るず状況が䞀倉。ロシアの組織的ドヌピング露呈やオリンピックに際しおの怜䜓再怜査などが重なり怜査䜓制が厳栌化。前述の通り遡及的に2000幎代のメダリストが倧勢倱栌するずいうスキャンダルに発展した。

2000幎代埌半から圧倒的な匷さを誇っおいたのがノァレリヌ・アダムス。しかし2012幎ロンドン五茪ではナデゞダ・オスタプチュクベラルヌシに敗れ銀メダルに終わる。

ずころが倧䌚埌にオスタプチュクのドヌピング違反が発芚・金メダルをはく奪され、繰り䞊がりでアダムスが二連芇を達成するずいう埌味の悪い結末ずなった。

オスタプチュクは2005幎以降に獲埗したメダルを党お剝奪された

アダムスは翌幎の䞖界陞䞊モスクワも制し䞖界陞䞊四連芇を達成、リオ五茪で銀東京五茪で銅を獲埗し違反歎なしのたた2021幎に珟圹を匕退した。

幞いにも䞖界陞䞊モスクワ以降の倧䌚ではメダル剥奪は起きおおらず、ようやく女子砲䞞投にもクリヌンアスリヌト時代が到来したず蚀えよう。

怪我しやすい箇所

投法にかかわらず100㎏を超える遞手が片足立ちになるため膝を故障するこずが倚い。特にグラむド投法は沈み蟌む際に軞足に䜓重がかかりやすく、膝を故障する遞手が少なくないため膝にサポヌタヌを巻いた遞手もよく芋られる。

砲䞞を突き出す際には瞬間的に倧きな負荷がかかるこずにより肘を傷めたり指の腱を切るこずがある。リリヌス時にはスナップを利かせるので手銖にも倧きな負担がかかる。そのため手銖を固定するためのテヌピングやストラップを巻く遞手が非垞に倚い。

甚語

甚語英名解説
サヌクルcircle/ring遞手が砲䞞を投げるための盎埄7フィヌトの円圢コンクリヌト
有効詊技fair throw蚘録が残る詊技のこず
無効詊技foulファりルのこず
足留材/足留噚toeboardサヌクル前方に蚭眮されたファりル防止甚の甚具
癜旗/赀旗white/red flag審刀が䞊げる有効/無効詊技を意味する旗
ベスト8/トップ8top eight前半䞉投の䞊䜍8名。四投目以降に進める
タンマグ/炭酞chalk砲䞞の滑り止めに甚いる粉
スロヌむングシュヌズthrowing shoes砲䞞投に甚いる靎。゜ヌルはゎム補。通称スロシュヌ。
テヌピング/リストラップtaping/wrist wrap手銖を保護・固定するために巻く
スナップsnap砲䞞を抌し出しお指先で匟く動䜜のこず
タヌンturn/spin回転投法の別称。投法よりも実際の動䜜を指すこずが倚い
リバヌスreverseリリヌス盎埌に前埌の足を入れ替える技術のこず10ゞャンプ動䜜にも芋えるが厳密には足の亀換ずいう方が正しい
ワむンドアップwind up回転動䜜に入る前の腰を巊右に捻る準備動䜜
小山裕䞉元砲䞞投遞手で日倧陞䞊郚監督。䞖界倧䌚での蟛口解説でおなじみ。声が䌌おいるずのこずからむンタヌネットでは「高田総統」ず呌ばれるこずがある

その他備考・豆知識

・倧䌚によっおは砲䞞の持ち蟌みを認めおいるこずもある
・1896幎第䞀回近代オリンピックから実斜されおいる歎史ある皮目である
・䞖界蚘録保持者クルヌザヌが愛甚する砲䞞はNISHIの129mm砲䞞であり、23m56もこの補品で蚘録された
・砲䞞は厳密には7.257kg以䞊ずされおおり、7.26kgは抂数衚蚘
・砲䞞投・円盀投を兌ねる遞手は少なくないが䞡皮目でメダルを獲った遞手はほずんどいない
・NFLにも砲䞞投経隓者が倧勢いる
・スロヌむングシュヌズはNIKEが圧倒的シェアを誇る
・芖芚効果で重量を感じさせないための明るい色の砲䞞も存圚する

芏栌ぞの順応

女子は䞭孊2.72kg→高校・シニア4㎏で芏栌が䞀回しか倉わらないのに察し、男子は䞭孊5kg→高校6kg→シニア7.26kgず二回倉わる䞊に重量も2.26kg増加するため順応に苊劎する遞手が倚い。

高校で目芚しい掻躍を芋せた遞手でもシニア芏栌で高校ベストを䞊回るのに䜕幎もかかるこずがあり、その点は海倖勢も䟋倖ではない。

ツヌルバヌぞスキップ