マイコラスの兄、マルティナス・アレクナが64m00の自己新で東京銀のS.ペテションを破る!スタールも69m01の今季ベスト

18日、スウェーデンにて行われた競技会に東京五輪金メダリストのダニエル・スタール(スウェーデン,30歳)が出場。今季二試合目となる試合だったが、69m01のSBをマークして危なげなく優勝。今季の男子円盤投げは好記録が続いており、先日71m00の全米学生新を投げて世界ランク1位のマイコラス・アレクナ(リトアニア,20歳)、昨年世界陸上オレゴンを制したクリスチャン・チェー(スロベニア,24歳)が70m89で2位,大躍進を遂げたアレックス・ローズ(サモア)が70m39で3位と既に70mスローを記録した選手が三人いる。

アレクナ家の長男が実力発揮

アレクナといえば、次々と新記録を打ち立てるマイコラス・アレクナが世界の耳目を集める快進撃を続けているが、彼の兄─マルティナスの存在も忘れてはならない。

元々はマルティナスのほうが早く陸上の道に進み、U20世界選手権に出場するなど将来を嘱望されていた。

C.ロメロ(チリ)やK.チャン(ジャマイカ)もマルティナスと同世代

ところが、マイコラスが史上類を見ない成長速度で活躍したためにマルティナスは弟の陰に隠れていく。2021年に60m19を投げたものの、同年にはマイコラスに自己ベストを抜かれてしまった。

翌2022年はベストの更新に苦しんだマルティナスに対し、マイコラスは69m81まで記録を伸ばし世界陸上では銀メダルを獲得。わずか一年で円盤投げのスターダムを駆け上がり、兄を一瞬で置き去りにしたのである。

しかしマルティナスもあのウィルギリウスの息子、やはりただでは終わらない。18日にスウェーデンで開催された競技会にはダニエル・スタール,シモン・ペテション(スウェーデン)やグズニ・ヴァルル・グズナソン(アイスランド)など実力者の胸を借りる機会に恵まれた。

その甲斐あってか、自己ベストを4メートル近く更新する64m00をマークしスタールに次ぐ2位を確保。東京五輪銀のペテションや、69m台のベストを持つグズナソンを破る大金星を挙げた。

マルティナスは2000年8月生まれの22歳。20代中盤から30代前半にかけてピークが来ると言われているこの種目においてはまだまだ前途有望なエリート選手といって差し支えない。また、父・ウィルギリウスの22歳当時のベストは64m20。弟とは7メートル差がついたが、当時の父の背中には追いつきつつある。

兄弟揃っての世界陸上出場も現実味を帯びてきた。今後も円盤兄弟の動向から目が離せない。

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